アフィリエイト広告を使用しています

コスモスをめぐる文化史|花言葉と、メキシコの花が「秋桜」になった理由

コスモスをめぐる文化史|花言葉と、メキシコの花が「秋桜」になった理由 花
コスモスをめぐる文化史|花言葉と「秋桜」になった理由

秋風に揺れるコスモスには、色ごとに異なる花言葉があります。

贈り物にするときには、本数によって意味が変わるのかも気になるところです。

今では日本の秋を代表する花ですが、コスモスの故郷は遠く離れたメキシコです。

海を渡ってきた花が、なぜ「秋桜」と呼ばれるようになったのか、その歴史もたどります。

この記事を読むとわかること

  • コスモスの花言葉と色ごとに異なる意味
  • コスモスは本数によって花言葉が変わるのか
  • メキシコ原産の花が「秋桜」と呼ばれるまでの歴史

コスモスの花言葉は「調和」「謙虚」「乙女の真心」

コスモス全体の代表的な花言葉には、「調和」「謙虚」「乙女の真心」などがあります。

細い茎を風に揺らしながら咲く姿には、どこか控えめで可憐な印象があります。

「謙虚」や「乙女の真心」という言葉は、そんな花姿によく似合います。

一方、「調和」という花言葉には、コスモスという名前そのものが関係しています。

コスモスの名前は「秩序」や「美しさ」が由来

「コスモス(cosmos)」の語源は、ギリシャ語で「秩序」「飾り」「美しい」などを意味する「kosmos」に由来するとされています。

星々が秩序を保って存在する「宇宙」をcosmosと呼ぶのも、同じ言葉から生まれました。

花びらが中心を囲むように整然と並ぶことから、この花にも「cosmos」という名前がつけられたといわれています。

風に揺れる姿は儚げなのに、花をよく見ると、花びらは美しく整っています。

「調和」という花言葉は、見た目の印象だけではなく、その名前の奥にある「秩序」につながっているのです。

コスモスの花言葉を色別に紹介

コスモスの花言葉は、色によって少しずつ変わります。

まずは、代表的なものを一覧で見てみましょう。

色・種類主な花言葉印象
ピンク乙女の純潔可憐・やさしい
白優美・純潔・美麗清楚・上品
赤愛情・調和温かい・華やか
黄幼い恋心・自然美など明るい・軽やか
オレンジ(キバナコスモス)野生的な美しさ・自然美元気・生命力
チョコレート恋の思い出・恋の終わり・移り変わらぬ気持ち大人っぽい・切ない

花言葉は、国や時代、資料によって異なる場合があります。ここでは、日本で一般的に紹介されている意味を中心にまとめています。

ピンクのコスモス|乙女の純潔

コスモスと聞いて、最初に淡いピンク色を思い浮かべる方も多いでしょう。

ピンクのコスモスには「乙女の純潔」という花言葉があります。

細い茎の先で風に揺れる、初々しく可憐な姿を思わせる言葉です。

恋人だけでなく、家族や親しい友人にも贈りやすい色でしょう。

白いコスモス|優美・純潔・美麗

白いコスモスの花言葉は「優美」「純潔」「美麗」。

白い花びらには、ピンクとはまた違った清らかさがあります。

秋の澄んだ空気の中で咲く姿は、華やかというよりも静かで上品です。

赤いコスモス|愛情・調和

赤いコスモスには「愛情」「調和」などの花言葉があります。

コスモスの赤は、鮮やかな真紅というより、濃い桃色や紅色に近いものも多く、温かみを感じさせます。

大切な人への親愛を込めて贈るのにも似合う色です。

黄色いコスモスとオレンジ色のキバナコスモス|自然美・野生的な美しさ

黄色いコスモスと、オレンジ色のキバナコスモスには、それぞれ異なる花言葉が紹介されています。

黄色いコスモスには「幼い恋心」「自然美」などの花言葉があります。

一方、鮮やかなオレンジ色でよく見かけるキバナコスモスには、「野生的な美しさ」「自然美」などの花言葉があります。

一般的なコスモスには黄色の園芸品種がありますが、鮮やかなオレンジ色でよく見かけるキバナコスモスは、同じコスモス属でも別の種です。

同じ「コスモス」と呼ばれていても、それぞれに違った個性があります。

チョコレートコスモス|甘い香りに宿る切ない花言葉

ひときわ印象的なのが、黒に近い深い赤褐色のチョコレートコスモスです。

チョコレートコスモスもメキシコ原産で、キク科コスモス属の多年草です。

名前のとおり、花には甘い香りがあり、茶色がかった赤い花色とともにチョコレートを思わせます。

花言葉は「恋の思い出」「恋の終わり」、さらに「移り変わらぬ気持ち」と紹介されることもあります。

「恋の終わり」だけを見ると、少し寂しく感じるかもしれません。

けれど「恋の思い出」と考えると、過ぎ去った時間を忘れるのではなく、大切な記憶として胸の奥にしまっておくようにも感じられます。

深い花色とほのかな甘い香りに、どこか似合う言葉です。

コスモスは本数によって意味が変わる?

花を贈るときには、「1本と花束では意味が違うのだろうか」と気になることがあります。

バラには本数ごとの意味がよく知られていますが、コスモスには、バラのように「1本ならこの意味、3本ならこの意味」という本数ごとの花言葉が広く定着しているわけではありません。

そのため、1本でも数本でも、基本となる花言葉は変わらないと考えてよいでしょう。

一輪なら、秋をそっと手渡すようなさりげない贈り物に。

何本か束ねれば、野原から摘んできたような可憐な花束になります。

誕生日の日付や記念日の数字など、自分たちだけの意味を本数に込めるのも素敵です。

メキシコの花は、なぜ日本の「秋桜」になったのか

コスモスは、遠く海を渡って日本にやってきました。

コスモスの故郷はメキシコ

メキシコの高原地帯に咲く色とりどりのコスモス

今では日本の秋の風景にすっかり溶け込んでいるコスモスですが、日本原産の植物ではありません。

故郷は、遠く離れたメキシコです。

コスモスは、メキシコの高原地帯に自生していた花とされています。

現在の日本では、秋風に揺れるやわらかな姿が印象的ですが、もともとは日本とは気候も文化も異なる土地に生まれた花でした。

18世紀末になると、コスモスはメキシコからスペインへ渡り、マドリードの植物園へ送られます。

そこで栽培され、1791年には植物学者アントニオ・ホセ・カバニリェスによって学名が発表されました。

遠いメキシコで咲いていた花は、こうしてヨーロッパの植物学の世界へ入り、「コスモス」という名で知られるようになっていったのです。

明治時代、日本へ渡ってきたコスモス

日本へ伝わったのは明治時代です。

渡来した時期には諸説ありますが、明治20年前後には日本で栽培されるようになったとされています。

さらに明治42年には、文部省が栽培方法とともにコスモスの種子を全国の小学校へ配布し、各地へ広まるきっかけになったとされています。
参考:国立国会図書館 レファレンス協同データベース

遠いメキシコの高原に咲いていた花が海を渡り、やがて学校や人々の暮らしを通して、日本各地へ広がっていったのです。

いつしかコスモスは、昔から日本にあった花のように、秋の風景へ溶け込んでいきました。

なぜコスモスを「秋桜」と呼ぶの?

コスモスには「秋桜(あきざくら)」という美しい和名があります。

主に秋に咲き、薄い花びらを広げる姿が桜に似ていることから、「秋桜」と名づけられたとされています。

けれど、もともと「秋桜」は「あきざくら」と読む言葉でした。

これを「コスモス」と読む表記が広く知られるきっかけとなったのが、1977年に発表された山口百恵さんの『秋桜』です。

作詞・作曲は、さだまさしさん。

嫁ぐ前日の娘と、その日を静かに迎える母の姿を描いた歌で、庭に揺れるコスモスが、共に過ごした時間と別れの寂しさを静かに包んでいます。

この歌が広く親しまれたことで、「秋桜」と書いて「コスモス」と読む表記も定着していきました。

北海道庁の解説にも、この曲のヒット後に「秋桜」をコスモスと読ませるようになったと記されています。

春の桜には、新しい世界へ向かう旅立ちのイメージがあります。

一方、秋に咲く「秋桜」には、過ごしてきた時間を振り返り、大切な人を見送るような静かな寂しさをまとっています。

同じ「桜」の文字を持ちながら、春と秋では、旅立ちを見つめるまなざしの方向が違うのかもしれません。

時代や国境を越えて昔の日本の歌が聴かれる今、「秋桜」という文字をきっかけに、この花や日本の季節文化へ興味を持つ人もいるかもしれません。

メキシコから渡ってきた花に、日本人が「秋の桜」という名をつけ、そこへさらに家族や旅立ちの記憶を重ねてきました。

コスモスは、異なる土地と時代の文化が重なりあいながら、日本の秋を象徴する花になっていったのです。

コスモスの花言葉と「秋桜」と呼ばれる理由のまとめ

コスモス全体には、「調和」「謙虚」「乙女の真心」などの花言葉があります。

ピンクや白、赤など、色によって少しずつ意味が変わるため、贈る相手を思い浮かべながら選ぶのも楽しみのひとつです。

一方、本数によって花言葉が変わるという決まりはありません。

そして、日本の秋を代表するコスモスの故郷は、遠く離れたメキシコです。

海を渡り、明治時代に日本へやってきた花は、桜に似た姿から「秋桜」と呼ばれるようになりました。

道端や野原で風に揺れる姿は、今では昔からそこにあったように日本の秋へ溶け込んでいます。

次にコスモスを見かけたときは、色に込められた言葉とともに、その花が旅してきた時間にも、少し思いを馳せてみてください。

この記事のまとめ

  • コスモスの花言葉は「調和」「謙虚」「乙女の真心」
  • ピンク・白・赤など色ごとに異なる花言葉を持つ
  • チョコレートコスモスには切ない恋の意味も
  • コスモスは本数によって花言葉が変わる決まりはない
  • コスモスの故郷は遠く離れたメキシコ
  • 明治時代に日本へ渡り、各地へ広まっていった花
  • 秋に咲く桜のような姿から「秋桜」と名づけられた
  • 山口百恵さんの名曲をきっかけに「秋桜=コスモス」が定着

コメント

タイトルとURLをコピーしました