【簡単⁉】桜と梅の違いはココ！見分ける5つのポイントとは

「この花は桜？梅？」春になると見かける花々について、しっかり説明できますか？

桜も梅も子供の時から風景のように楽しんでいますが、実はそれぞれに特徴があるのです。

この記事では、見た目だけで簡単に見分ける方法を5つのポイントに絞って解説します。

桜と梅の違いを簡単に見分けるポイント！

一見そっくりに見える桜と梅ですが、いくつかの明確な特徴を知っておくことで、誰でも簡単に見分けることができます。

特に注目すべきは、花の咲き方や形、香り、幹の様子、そして開花時期です。

以下では、これら5つのポイントに基づいて、それぞれの違いをわかりやすく解説していきます。

花のつき方で見分ける

桜の花は枝から細い柄（え）を伸ばし、数輪がまとまって咲く「房状」です。

この緑色の細い柄のことを「花柄（かへい）」と呼び、花を支えて花の向きや位置を調整しています。

花の重みで下を向き、風に揺られる桜の花は、とても風情が感じられます。

一方、梅の花は柄が短く、枝に直接くっつくように咲いているのが特徴です。

つぼみも丸く、ポコポコとした可愛らしさを感じます。

近くで見れば一目瞭然なので、花の付き方に注目してみましょう。

花びらの形で見分ける

桜の花びらは先端がV字に割れていて、ハートのような形をしています。

5枚のびらが均等に開いている様子は、イラストに描かれている桜の花びらそのものです。

（もちろん、変種や園芸品種も何百種類とあるので、八重咲のものやヒラヒラとフリルのような形をしたものもあります）

それに対して、梅の花びらは丸く、ふっくらとした可愛らしい印象です。

梅の花びらも5枚ですが、丸いので少し重なり合う部分が多い印象です。

（梅も品種改良され300種類以上あるので、花の形も様々です）

花の香りで見分ける

桜は、ソメイヨシノなどの品種では香りをほとんど感じません。

梅の花は甘く上品な香りが強く、近づかなくてもふんわりと香ってきます。

まだ寒い早春の頃、キンと冷えた空気の中でも、その存在感を示してくれます。

香りの有無で判断するのも、見分け方の一つとしてとても有効です。

幹の質感で見分ける

幹に注目すると、桜はなめらかで光沢があり、横にスジのような模様が見られるのが特徴です。

秋田の伝統工芸品に、山桜の樹皮を素材にした「樺細工（かばざいく）」があります。

この「樺細工」をイメージすると、分かりやすいでしょう。

桜の樹皮は柔らかくて加工がしやすく耐久性もあるので、茶筒や茶托などの日用品に加工されています。

落ち着いた色合いなのに、とても華やかでつややかな印象です。

「樺細工」についてもっと知りたい方はこちらhttps://japanesecrafts.com/blogs/news/kaba-zaiku

対して、梅の幹はゴツゴツとしており、縦にひび割れているように見えるため、全体的に荒々しい印象を受けます。

特に古い株になってくると、墨絵の題材にされるような枝ぶりと質感を持つようになります。

（若い枝は、つるつるしています）

遠目でも質感に違いがあるので、幹の様子を観察するのもおすすめです。

咲く時期で見分ける

桜の開花は3月中旬以降が多く、春の訪れを象徴する花として親しまれています。

一方、梅は1月～3月上旬に咲き始める、早春の花です。

暦の上では春になっても、まだまだ寒い1月・2月に、春の訪れを知らせてくれる花です。

咲く時期にも明確な差があるので、季節とともに見分けることもできます。

桜と梅の分類と特徴をおさえよう

桜と梅はどちらもバラ科に属しますが、植物学的には異なる亜属に分類されます。

この分類の違いが、花や木の特徴、果実の使い道にまで影響しているのです。

ここでは、分類とそれぞれの特徴をわかりやすく解説していきます。

桜はサクラ亜属、梅はスモモ亜属

桜はバラ科サクラ属サクラ亜属に分類されます。

日本で見られる代表的な桜であるソメイヨシノやシダレザクラなど、多くの品種がここに属しています。

一方の梅はバラ科サクラ属スモモ亜属に分類され、近縁ではありますが異なる系統の植物です。

分類の違いは、花の形状だけでなく、実の成り方や利用方法にも表れています。

観賞だけでなく果実を食用に利用

よく見る桜は主に観賞用であり、食用になる実はほとんどありません。

ただし、桜の仲間である「セイヨウミザクラ」などは、食用の実＝サクランボをつける桜の一種です。

同じバラ科サクラ属ですが、観賞用の桜とは異なり、こちらは果実を楽しむことが目的で栽培されています。

一方梅は、「花梅（花ウメ）」と「実梅（実ウメ）」に分類され、果実が食用として広く利用されています。

梅干しや梅酒、シロップ漬けなど、日本の食文化にも深く根付いています。

こうした利用の違いも、桜と梅を区別するポイントになります。

花言葉や文化的背景の違いも魅力的

桜と梅はただ美しいだけでなく、それぞれに異なる花言葉や文化的な意味合いが込められています。

日本の詩歌や行事、信仰の中で、どちらも特別な位置を占めてきました。

それぞれの花が持つ「象徴性」を知ると、春の花々にもっと深く親しめるようになります。

桜の花言葉は「精神の美」など、儚さを象徴

桜の花言葉には「精神の美」「優雅な女性」「純潔」などがあります。

中でも特に有名なのが、散り際の美しさが「儚さ」「無常」を象徴するという意味合いです。

日本人の美意識や死生観にも深く根付いており、桜は「はかなくも美しい命」を表す存在として親しまれています。

また、卒業式や入学式など人生の節目に登場する花としても特別です。

梅は「不屈の精神」「気品」などの力強い印象

梅の花言葉は「高潔」「気品」「不屈の精神」などです。

冬の寒さの中で真っ先に花を咲かせるその姿は、困難に打ち勝つ力強さを象徴しています。

中国では古来から「四君子」のひとつに数えられ（蘭・竹・菊・梅）、日本でも学問の神様・菅原道真にまつわる花として有名です。

梅は昔から知性と気高さをあらわす花として尊ばれてきた歴史があります。

【簡単⁉】桜と梅の違いはココ！見分ける5つのポイントとはのまとめ

桜と梅の違いは、一見すると難しそうですが、ポイントを知れば誰でも簡単に見分けられます。

花のつき方・形・香り・幹・開花時期という5つの視点を押さえるだけで、春の花をより深く楽しめます。

• 花のつき方：桜は房状、梅は枝にぴったり
• 花びらの形：桜は先が割れ、梅は丸くてふっくら
• 香り：梅は香りが強く、桜はほとんど香らない
• 幹の質感：桜はツヤと横縞、梅はゴツゴツでひび割れ
• 咲く時期：梅は1〜3月、桜は3〜4月

知識を持って眺めることで、自然との距離もぐっと近づくはずです。

ぜひこの春は、花の違いに注目しながら、桜と梅それぞれの個性を味わってみてください。

見分け方を知って、お花見をもっと豊かな体験にしてみてくださいね！